Helck(ヘルク)が一番面白い
月に30冊は読み、年間にして300~500冊くらいマンガを読んでいる私が、「2018年読んだ中で、そしてすべてのWEB漫画で一番面白い漫画」だと迷わず思った作品が「Helck(ヘルク)」です。全12巻で完結済み。
遠くないうちにアニメ化もあるんじゃないか? と勝手に思っています(その場合はぜひ2クールでやってほしい……)。
すげー""王道""なんだけどギャグとシリアスのバランスとか話の進め方が凄く丁寧なところとか本当に""好き""
— Lord ニルス/九泉似亜 (@nls__) 2018年1月25日
面白いを通り越して""愛おしい""
— Lord ニルス/九泉似亜 (@nls__) 2018年1月25日
※愛が溢れ出すオタク(たち)の図
なお2018年で、と書きましたが本作は小学館のマンガアプリ「マンガワン」で、2014年5月5日より連載開始、およそ三年半を経て2017年12月4日に完結した作品です(私は2018年に単行本を買って全巻一気読みしたのでした)。
マンガワン
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Twitterで紹介ツイートを呟いたら結構な反響があり、「読んでみたら凄く面白かった!」という声も複数の方から頂きました。
あまり漫画を読まない方からいわゆる「上級者」の方まで、幅広く好意的な感想を持っている印象です。
ついては、ぜひこの名作をもっと多くに人に知ってほしいと思い、今回改めて記事にすることにしました。
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Helckの特徴・魅力
あらすじ
魔界のとある国。1人の勇者の手によって魔王が倒され、新魔王の座をかけたトーナメントが行われていた。そんな中、大会の責任者であるヴァミリオの前に現れたのは、人間の勇者ヘルクであった。
ヴァミリオの妨害を受けながらも、なんとか決勝へと進出するヘルクであったが、その裏で、謎の集団・翼の兵士によってウルム城が奪われてしまう。
ウルム城の奪還へと動くヘルクとヴァミリオであったが、突如現れた謎のゲートによって、吸い込まれてしまう。
https://ja.wikipedia.org/wiki/Helck より
人間と魔族が敵対している世界。
人間の勇者ヘルクと魔族のヴァミリオが謎の勢力に立ち向かう……
物語としては「王道」です。
人間と魔族が存在し、主に魔族の視点で物語が進むため新鮮な印象があります。
しかしながら筋書き自体はどこまでも王道。
印象的な大番狂わせや大どんでん返しはほぼありません(もちろん伏線などはありますが)。
キャラクターひとりひとりに目を向け、サブキャラであっても「捨て」がなく丁寧に紡がれるその物語は、「<王道>が頻繁に用いられるのは、それだけ面白いからなのだ」と再認識させてくれます。
なお、序盤の2巻くらいまで(新魔王トーナメント編)はギャグ調のストーリーが展開していきます。が、中盤から後半にかけてはかなりシリアスな展開となります。
「ギャグ漫画か」とギャグが苦手な人も切り捨てずにぜひ3巻くらいまで読み進めてみて下さい。きっと、時に笑い、時に涙する、心震わす物語に出会えると思います。
「じゃあギャグの部分いらないじゃん」と思うのは早計です! 笑えるギャグパートがあるからこそ、「あんなにふざけていた裏ではこんな苦しみを抱えていたんだな……」ということがわかり、人物造形に""深み""が出るんです! 愛おしい。好き。
さて。この作品のテーマとしては様々なものが見出だせますが、そのひとつには「絆」が挙げられるんじゃないかと勝手に思っています。
「絆」なんて文字にするとなんだか安っぽくて陳腐な感じがしますが、種族、生まれ、境遇を超えた繋がり……
そういったものが主人公のヘルク、ヒロインのヴァミリオちゃん、マスコット(?)のピウイだけでなく、敵味方問わず様々なキャラクターたちにきっと感じられると思います。
ヴァミリオちゃんがかわいい!ヴァミリオちゃん!!アンちゃん!!!!
Helckという作品の最大の魅力の一つとして、ヒロイン(ヒロインって言っていいのかな、まあ、うん、仲間であり相棒でありヒロインでもある)の「ヴァミリオ」ちゃんが最高に可愛いことが挙げられます。
ヴァミリオちゃんは魔族の帝国の四天王「赤のヴァミリオ」として絶大な戦闘力を誇るのですが、四天王がプラプラ出歩いてたら色々問題があるので城を離れる時は変装(できてない)して「アン」と名乗ります。
ヴァミリオちゃん(アンちゃん)は基本ツッコミポジションなんですが、どこか天然で抜けているというか……
もうね、「あんちゅぁあああぁん(福山ボイス)」って感じです(どんな感じだ)。
この作品の特筆すべき点として、作画がもの凄く安定していることが挙げられます。
つまり、ヴァミリオちゃん・アンちゃんがいつでもかわいいってことです!!(力説)
みんなもヘルクを読んで「あんちゅぁあああぁん(福山ボイス)」もしくは「アンちゃん!(ピウイ)」と叫ぼう!
Helck まとめ
この作品は、込められた「熱」が読み手に伝わってくるような、グイグイと引き込まれる面白さがあります。
またバトルものでもあるので人が傷付いたり悲しい思いをしたりする場面もあるのですが、作者さんの人柄なのか作品全体がどこか「優しく、あたたかい」んですよ。これは読んだ人にしか分からないと思いますが読んだ人ならきっと共感してくれるとも思います。
なによりラストが泣かせます。
少年漫画の中でもRAVEのジークハルトとかガッシュのやさしい王様になってねとか涙腺崩壊シーンと言われる場面は数多くありますが、Helckのラストは悲しくて泣いてしまうのではなく、涙を零しながらも笑みが溢れるようなものです。
なお現在公式サイトでは第一話などが無料で読めます。
urasunday.com
ぜひぜひ、珠玉の名作「Helck(ヘルク)」を読んでみてくださいねっ!