ゴーストインザヘッド

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オタクが選ぶ「ラノベの奇書10選」

ラノベオタクが選ぶ「ラノベの奇書10選」

#ラノベの奇書10選」というタグを見かけたので、

私も自分なりの「ラノベの奇書10選」を記事にしたいと思います。
 
 
日本小説の三大奇書といえば夢野久作『ドグラ・マグラ』、小栗虫太郎『黒死館殺人事件』、中井英夫『虚無への供物』ですが、ラノベの場合どんな作品が選ばれるのでしょうか!?(まあ私が選ぶんですが)

結構マイナーな作品多めなラインナップになったと思います(7:3くらいかな?)。
さっそくいってみましょう。
 

 
 

1. 丘ルトロジック


個人的にめちゃめちゃ大好きな作品。全ラノベでも5本の指に入るくらい好きです。

宗教、フェチズム、テロリズムまで雑多に内包され、頭のおかしいキャラしか登場せず、頭のおかしい奴らが頭のおかしい行為を一般人を巻き込んで実行するという最悪の物語。でもそれが癖になる。クレイジー&バイオレンス。最高です。
 
 

2. 俺、ツインテールになります


私、こんな作品も知ってますけど?」と自己顕示欲を展開したい側からするとメジャーすぎるから外そうかと思ったのですが、やっぱり奇人変人のオンパレードなガガガ文庫でも特に頭のおかしいラノベだと思うので載せました。
 
書き出しからすごい。「凄み」を感じる。

ツインテールが好きだ。

まるで「国境の長いトンネルを抜けると~」とか「石炭をば早や積み果てつ」みたいな完成されたシンプルさ。「ツインテールが好きだ。」そうか。君はツインテールが好きなフレンズなんだね。

これにGOを出すガガガの、小学館の懐の深さを実感できる作品です。
 
 
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3. ゴほうし!


第1回メガミノベル大賞属性賞「」賞受賞。

うん……?

ボロアパートに住む主人公はある日、部屋にきのこの少女「きの子」が生えていたのを見つけます。

えっと……?

もうこの時点で頭がおかしいんですが、このあとキノコ娘が増えたり「あーもうめちゃくちゃだよ」って展開になります。
イラスト担当があのみさくらなんこつ氏の時点で察してくれ。
 
 

4. ゴミ箱から失礼いたします


主人公が突然、妖怪ゴミ箱男になってしまう作品。
考えるな、感じろ。

なお当初は、同じ作者の「勇者が修羅場すぎて世界を救ってる場合じゃない 魔王の呪いでヒロインたちを同時攻略しなければなりません」を紹介しようと思ったのだけれど、Google先生とか各所に怒られそうなので自粛しました。
 
 

5. キミとは致命的なズレがある


気を抜くと10選が全部ガガガ文庫で埋まりそうになるのでガガガからはこれで最後にします

まずこの作者・赤月カケヤさん。この作品が小学館ライトノベル大賞の優秀賞を受賞してデビューしたんですが、応募時のペンネームが「名前で悩むくらいならまずカケヤ」さんです。

「あーちょっとヤバイ人かな?」って生暖かい目を向けそうになりますが、真実と虚構が入り混じった中盤までを、力技で張り巡らされた伏線を一気に畳み掛けるように回収した手腕は見事です。
 
 

6. ロクメンダイス


この中村九郎という作者は局地的に有名な方で、この作品に限らず読んでいる方が不安定な気持ちになる文章を書くんですよ。
洒落怖の「全く意味がわかりません」みたいな。そこまで支離滅裂ではないというか、この作者は既存の文法規則に則らずに出来事と想いを綴っているだけなのだと思うんですが、それが非凡な文章を作り上げています。

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まさに「奇才」の名に相応しい作者だと思います。

7. ブラックロッド

ブラックロッド (電撃文庫 ふ 3-1)

ブラックロッド (電撃文庫 ふ 3-1)

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サイバーパンク、SF、オカルトと『幻想再帰のアリュージョニスト』はこの作品からもかなり影響を受けていると思います。
アリュージョニストが気に入ったなら是非読んでほしい作品。

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8. インテリぶる推理少女とハメたいせんせい - In terrible silly show, Jawed at hermitlike SENSEI


タイトルがどうかしてるぜって感じですが受賞時のタイトルは500%増しでイカれてます
このタイトルつけて応募した作者は頭おかしいし受賞させたHJ文庫はもっとおかしい。

受賞時タイトルはとてもここには書けませんが興味のある方はぜひWikipediaで確認してみてね☆

本作をひとことで言うと「解決編しか無いミステリー」。
なお紳士諸君には残念なお知らせですが、エキセントリックなタイトルのわりに直接的な描写はありません。

9. ざるそば(かわいい)


MF文庫J新人賞史上最大の問題作」として売り出され、海外でも話題になりました。

主人公がある日ざるそばの出前を頼んだら、麺類寄りの魔法少女・姫ノ宮ざるそば(かわいい)が届く……という、うん、意味がわからないね。
読んでも意味はわからないと思う。

10. 後宮楽園球場 ハレムリーグ・ベースボール


ここは皇帝が支配する国。
皇帝の暗殺を目論む主人公は、女装して後宮に潜入。
しかーしッ! そこは帝国中から集められた美少女が、皇帝の寵愛を受けることを野球により争う熱狂の楽園だったッ!

そうこれこそッ! 「ハレムリーグ」であるッ!!

なぜ、野球、ホワイ。もうノリが「そんなことより野球しようぜ!」なんですよね。
たぶんコロコロコミックの世界と同じでカードバトルやビーダマンで白黒つける感覚なんだと思います。

なお作者の石川博品氏は、「耳刈ネルリ御入学万歳万歳万々歳」というタイトルだけで「あ、やべーやつだ」と察せる作品を書いています。
でも本当は「ヴァンパイア・サマータイム 」みたいな綺麗な青春恋愛小説も書ける人です。凄い方です。

 
 

まとめ

というわけで私ニルスの選ぶ「ラノベの奇書10選」でした。

ディスコ探偵水曜日』とかも入れたかったんですがレーベルと作者的にいわゆる「ラノベ」かというと微妙だなと思ってやめました。

あと「みーまー」とか西尾維新作品のキャラは(共感できるかどうかは別として)意外と筋が通ってると思うので外しました。

それから「Happy Death Day 自殺屋ヨミジと殺人鬼ドリアン」「せきゆちゃん(嫁)」あたりは僅差で漏れました。
 
 
結果、頭のおかしい独特な、まさに奇書と呼ぶに相応しいラインナップになったんじゃないかと自負しています。

決してつまらないわけではなく、刺さる人には刺さっちゃいけないところまで刺さるような作品ばかりですので、気になった作品があったらぜひ読んでみてくださいね~