マイナーな洒落怖(しゃれこわ)の話を集めてみた
以前こちら↓の記事で洒落怖(「死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?」スレッドに投稿された話)や「意味怖(意味がわかると怖い話)」など、ネット上の怪談ランキングを作りましたが、
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上記記事で取り上げたのは「くねくね」や「八尺様」などかなりメジャーなものばかりでした。
そこで今回は、比較的マイナー、かつ面白い……面白いって表現でいいのだろうか、ええと、マイナーだけど怖~い話をご紹介したいと思います!
なおマイナーな……という記事の書き方すると「What!? これがマイナー?」みたいなドヤ顔博士が誕生しがちなので予めざっくりとした基準を申し上げておきますと、"ネットの怪談を一作品でも読んだことのある人のうち、七割くらいは知らなそうな話"を選びました。もちろん主観です!
さて御託はこの辺にして早速参りましょう。
「つきまとう女」
二年前の夏、俺はバイクで北海道ツーリングに出かけた。
目的は北海道一周。日程は3日間。気ままな一人旅だ。
北海道は予想以上に何も無い。街から街まで100kmを越えるときもある。
その間、コンビニはおろか自販機すらない。
気楽に長距離ツーリングを楽しもうと思って来たが最後。
本当に長距離ツーリングが好きな人間以外には苦痛でしかない。
俺の旅のコンセプトは、なるべく金をかけないこと。
その為、旅館やホテルには一切泊まらず旅をする。道中での悩みは、ガソリンスタンドが街にしかないことだ。
24時間営業なんて論外。大概のガソリンスタンドは、19:00には店を閉じる。
早いところだと、17:00に閉めていたところも在った。
俺のバイクは燃費が悪く、満タンで160kmしか走らない。
日程は3日間。夜も走らないと間に合わない。
だが、俺は頭の悪いことに、ガソリン携行缶を装備していなかった。
更に、4日後には会社が始まるギリギリの日程。
間に合うはずが無い。俺はその事に、半周した時点で気付いたのだ。
かなり長編です。最初の投稿(1ページ目)だけなら普通の恐怖体験なんですが、次ページ以降から体験談というより物語になっていき、読み物として面白いものになります。反面、怖さは薄れてしまいますので好みの問題かと思います。
「全く意味が分かりません」
僕はいつも学校に行くためにバスに乗ってるんですけど、
そのバスは右に曲がった
そのいつも乗ってるバスで、ある日おかしな事があったんです。
だって、いつものような、おばあさんもがいるから、
最後まで行ったんです。痛いから。
それで、そこまでは別に良かったんですけど、めちゃくちゃ
大きい紙袋の紙じゃない版みたいなのがあって、
ボールみたいなのもあって、シルクハットをかぶってる人も
いっぱいいたんです。
これ単体では、意味は分からないけれど読んでいるだけでなんだか不安でゾッとする文章です。
しかし後に投稿された「通学バスの老婆」という話とあわせて読むと……(リンク先にこちらの話も続けて掲載しています)。
「竹林で」
うーん……。
さすがにネットに書き込むのはどうかと思ったんですがネタをみんな欲しがってるようなので。
オカ板新参者です。長いしおもしろくなくてもごめんね。
小学校の頃の話です。
おいらが行ってた小学校の側に竹林があって、
そこには怪しい人が出るから行っちゃ駄目ですって言われてたのね。
竹林の中に木造の古い小屋が一つぽつんとあるらしいという話を聞き、悪ガキたちが肝試しに向かいますが……?
「はなすな」
今まで怖くて誰にも話せませんでしたが、ようやく踏ん切りがついたので話そうと思います。
これは私の実体験です。小学5年生の冬のこと。
私は当時、生徒会の副会長を務めていました。
しかし所詮は小学生の生徒会。言ってみれば先生の雑用係のようなものです。
その日は雨が降っていました。
じゃんけんに負けた私は、一人生徒会室で雑用をしていました。
単調な作業にうんざりしながら、気がつくと時刻は午後6時。
生徒会担当の先生が教室に入ってきて、もう遅いから今日はこの辺で帰るようにと言われました。
雑用から解放されていざ帰ろうとすると、季節柄か辺りはもう真っ暗です。
おまけに朝から雨が降っていて、寒いこと寒いこと。
早く帰ろうと、足早に家路を目指しました。
ちょっとマイナーなんですがゾクリとくる話。
「はなすな」とは「話すな」なのか「離すな」なのかそれとも……?
「かんひも」
僕の母の実家は、長野の山奥にある。信州新町という町から奥に入って行った所なんですけど。僕がまだ小学校3年生くらいの頃だったかな?
その夏休みに、母の実家へ遊びに行ったんですよ。そこは山と田んぼと畑しかなく、民家も数軒。交通も、村営のバスが朝と夕方の2回しか通らないようなところです。
そんな何もないところに例年だったら行かないんですが、その年に限って仲の良い友達が家族旅行でいなくて、両親について行きました。
夏休み、N県にある母方の実家に遊びに行った語り手。
地元の子供Kくんと山で遊んでいると、道祖神のような石碑を見つけ……?
「ばりばり」
はじめに、私は先日ひどく怖い夢をみました。それで誰かに聞いてもらいたく
ここに書き込むことに決めたのですが、テンプレの過去ログ倉庫を拝見させてもらったところ、
その中にある「猿夢」という話と大変似通った内容であることに気づきました。
それを読んで私自信かなり驚き、似たような話を書くことに若干ためらいもありましたが、
決してパクリや創作ではないので読んでみてください。
作中でも語られていますが「猿夢」と造りの似た話。
好みにもよるかと思いますが、個人的に猿夢よりも切迫感や臨場感が伝わってくる話でした。
「一途な思い」
僕の家の隣に女の子が越してきたのは小四の夏休みだった。
彼女の家庭にはお父さんがいなかった。
お母さんは僕の目から見てもとても若かったのを覚えている。
違うクラスになったけど僕と彼女は仲良くなった。
彼女はあまり明るいほうではなく、女子の友達も少なかった。
本ばかり読んで親しい友人のいなかった僕と彼女は、お互いの家に遊びに行くほど仲良くなった。
幽霊や怪異の類は出てきませんが、意味がわかるとゾッとする話です。最後のほうを読み飛ばさずよく読んでみてください。
やはり一番怖いのは……
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「笑い女」
先週の金曜のことなんだけど、会社の先輩の大村っていう男が死んだ。
もちろん直接現場を見たわけじゃないけど、マンションの自室で、自分の両耳にボールペンを突き刺して死んでたらしい。
大村自身の手がペンをギュッと握り締めてたっていうんで、警察も事件性は認めずに、すぐに自殺だって判断した。
会社の連中はそんな大村の死に様を随分不思議がったりしていたけど、俺は特に驚きもしなかった。
めちゃくちゃ怖いです。
語り手と同僚は、「いひゃっいひゃっいひゃっ」といつも笑っていることで近所で有名な「笑い女」をスーパーで見かけ……
「ある男の回想」
これは10年前、俺が大学生だった頃の話だ。
別に大したオチもないし、ドラマティックな展開もない。
ただ、俺にとっては面白い経験だったから聞いてくれ。
受験を終えて遠方の大学に合格した俺は、木造アパートの一室を借りた。
親からの仕送りはなく、奨学金とバイトで何とか生活してた。
家賃は1万5千円。当然ボロアパートだ。
トイレは共同、床はギシギシ音がする。窓やサッシの立て付けは最悪で、壁はペラペラ。
でも、屋根も壁もあるし、風呂だってある。お湯も出る。
トイレが共同なのに風呂付きってのは違和感あったけど、気にしないことにした。ただ一つ問題があった。
俺以外の"住人"がいたんだ。
短い話。
「終わらない鬼ごっこ」
これは俺が小学校6年の時に、同じクラスのSって言う奴との間に起こった出来事です。
コイツはいつも挙動不審で、わけのわからない奴だった。
事業中はいつも寝ていて、給食だけ食べていつも帰っているだけ、という感じだった。
もちろんクラスでは馬鹿にされていたし、俺も馬鹿にしていた。
今にして思えば、軽い知的障害があったのかもしれない。
短め。怖いんですが、切ないというか悲しい気持ちになります。
「幽霊はデジタル化されるのか?」
実験は危険だよね・・・(;´Д`)
まぁ、これで人生3度目のヤバい体験だったわけなんだが、やはり気の持ちようってのは
大事みたいですね。
写真見た方も、「自分は大丈夫だ!」と強く思ってれば大丈夫な気がします。
まぁ、念じても何にもならなかった事が昔あったけどね(;´Д`)
あの時は本気で死ぬかと思った。
「幽霊はデジタル化されるのか?」という実験をすべく、大学生の語り手たちはビデオカメラを手に自殺の名所へ向かい……
「ともちゃん」
引っ越して来てから8年。
自宅電話に渋~いオジサマの声で、『あ、ともちゃん?』といきなり尋ねる電話が月1程度で続いてます。
ナンバーディスプレイで相手の番号はわかっています。
「いいえ、違います」と答えると、『ああ、失礼しました』とあっさり切るのですが。
ちなみに夫が出ると『ともちゃん、いらっしゃるかな?』と尋ねるそうです。
夫がその電話を受けた時は「うちにはともちゃんはいませんよ」と言うのですが、
やはり『ああ、それは失礼しました』とあっさり切れるそうです。
『あ、ともちゃん?』と渋いオジサンの声でいきなり尋ねる電話が月1程度で掛かってくる。いないと言うとあっさり引き下がるが、またしばらくすると掛かってきて……
「真っ紫」
この話を人に話す時、「確かにその話、滅茶苦茶怖いけど、本当かよ?」と結構言われる事がある。
よっぽど霊が出てくる様な話の方が、逆に現実味があるからだ。
これは俺が実際に体験したそんな不思議なお話です。俺が小学5年生だった頃の朝、
いつのも様に、自分の家の近所の2人の同級生達と、学校に登校する為に登校路を歩いていた。
しばらく話しながら歩いていると、前方を歩いている2人組の女の子が視界に入った。
1人は自分と同じクラスの同級生、もう1人は別のクラスの女の子である。
洒落怖「スカートめくり」と雰囲気が似ている話。
ある日クラスの女の子が全身真っ紫になっていた。それに誰も気づいておらず……
「おお~い」
小4の頃の話。20年くらい前かな。今思い出しても背筋が凍るわ。
放課後、忘れ物取りに一人で学校に戻ったんだ。
家に着いて宿題忘れたの気づいて、すぐ引き返したんだけど、
冬で日が落ちるの早くてさ。学校着く頃にはもう日が傾いてた。
真っ暗になる前にって焦って昇降口から3階の教室目指したんだ。
人気ない廊下をビクビクしながら進んで、自分の足音だけが妙に響いてて。
なんかもう、後ろから誰かに追いかけられてる気がして。
でも振り返る勇気もなくて、ただひたすら前を向いて歩いてた。
放課後の小学校へ忘れ物を取りに帰った投稿者。無事見つけたのも束の間、いきなり声をかけられ…
「踏み入るべきではない場所」
私がまだ小学校低学年の幼い子供だったころに、趣味で怖い話を作っては、家族や友達に聞かせていました。
「僕が考えた怖い話なんだけど、聞いてよ」と、きちんと前置きをしてからです。
特にじぃちゃんが、私の話を喜んで聞いてくれました。
私はそれがとても嬉しかったんです。熱心に聞いてくれるのと同時に、こわがってくれたから。
名作。自分で考えた怖い話を家族や友人に語っているうち、怪談のほうがひとり歩きしてどんどん尾ひれ付きで広まってしまう。そのことをじぃちゃんに相談すると……。
洒落怖・意味怖の隠れた名作まとめ
洒落怖や意味怖などの隠れた名作をまとめてみました。
全部知ってるしwwwこれがマイナーとかwwwm9(^Д^)プギャーwwwwという怪談博士もいたかもしれませんが、多くの方はひとつふたつくらい知らない話があったのではないでしょうか?
(少なくとも絶対ひとつは知らない話があったはずですよ!なぜなら私の創作を紛れ込ませていたので)
また機会があれば、何かテーマを決めて怪談をご紹介したいと思います。怖い話でひんやりと涼みましょう。