非デザイナー・デザイン初心者向け 参考になる書籍まとめ
いきなりですが、私は社内のWEBデザインやサイト制作といった業務も行っております。
が、本業(?)としてはあくまで事務員です。
"他にできそうな人がいないし外注するとお金がかかる"ため、なし崩し的に私がやっているのです……。
デザイナーとして継続的に仕事を貰って、プロとしてデザインに取り組んでいるのではなく、たまにデザインが関わる業務が降ってくる、という感じです。
まあそのおかげでこうしてこのブログのカスタマイズとかデザインとかもできるようになったわけですが、それはさておき。
私のような「非デザイナー」にとって、いきなりデザインの世界に飛び込むことは身体一つで太平洋を横断しようとすることに等しいです。
常識も定石も分からず、適当に仕上げたものは妙にいびつで、しかしどこがおかしいのかもわからない。そんな経験があなたにもあるのではないでしょうか?
この状態をせめて、ビート板や、原始的ないかだで漕ぎ出すくらいに持っていくため、私は新人デザイナー向けや、非デザイナー向けの書籍を結構な量購入して読み漁りました。
ちなみに自腹です。
もう一度言います。
自腹です。誰も買ってくれなかったので。
……気を抜くと怨嗟が滲み出てしまいそうなので気持ちを切り替えます。
というわけで今回は、私のような「非デザイナー」がデザインの「基本のき」を学ぶ上で、特にわかりやすく役に立った書籍をご紹介したいと思います。
新人デザイナーのためのデザイン・レイアウトが上手になる本
タイトルの通り、新人デザイナー向けにまとめられた書籍。
「文字」「写真」「色」「校正」と章が別れており、それぞれ具体的な例を挙げながら解説がされていて大変わかりやすいです。
また良い例だけでなく悪い例および良い例との違い(ポイント)も併せて解説されている点もありがたいです。
資料やちょっとしたポスターの制作などに大いに参考になると思います。
ノンデザイナーズ・デザインブック
これはもうデザイン初心者にとってド定番と言っていい書籍だと思います。
デザインの四原則(近接、整列、反復、コントラスト)や配色などはもちろん、「そもそもデザインって?」というところから解説されており、「デザイン」に興味を持ったすべての人に向けて書かれたバイブル。はじめての一冊に。
なるほどデザイン〈目で見て楽しむ新しいデザインの本。〉
この書籍、デザインの本としては異例なほどめちゃくちゃ売れてます。
上で挙げた「ノンデザイナーズ・デザインブック」と内容的には近いですが、こちらはより図や例などで視覚的に説明がされています。
本格的なデザインの入り口としてはもちろん、ちょっとしたポスターやプレゼン資料を作成する際などにも役立ちます。
どちらもオススメなのですが、わかりやすさという面ではこちら、内容の濃さでは「ノンデザイナーズ...」といったイメージでしょうか。
配色アイデア手帖 めくって見つける新しいデザインの本
こちらはタイトルの通り、「配色」に特化した本です。
配色について、カタログ的に使用するには便利です。
しかし「配色とは?」ということを学ぶには別の本が良いかもしれません。
私、色彩検定とカラーコーディネーターを(また自腹で)受けて資格を持っているのですが、その教本が価格も大差ないどころかむしろ安いものもある上、情報量が多いため、色彩にまつわる知識を体系立てて学びたい際には役に立つと思います。
合格証書についてきた資格証(色彩検定の方)
(なお公式テキストは高いので購入せず、非公式テキストや無料の練習問題を提供してくれているサイトにて勉強しました。)
けっきょく、よはく。 余白を活かしたデザインレイアウトの本
これは個人的に最近読んだ中で一番良かったです。
初心者にありがちなのが「こんなに余ってる」と言ってとにかく文字や画像を詰め込んで、結局ゴチャゴチャになってしまう現象。
この書籍は説得力を伴って「余白」の重要性を改めて認識させてくれる良書です。
一生使える見やすい資料のデザイン入門
「資料」に特化した、非デザイナーのビジネスマン向けの書籍です。
「プレゼン資料が劇的改善」のキャッチコピー通り、具体例を交えながら「見やすく、印象に残りやすく、説得力のある」パワポの資料作成に非常に役立ちます(もちろんパワポ以外の資料作成にも応用が効く内容です)。
スライドに同じ大きさのフォントで文字をびっしり書くだけ……なんて資料を作ってしまいがちな方は必読かもしれません。
なお現在、KindleUnlimitedの読み放題対象商品ですので、会員であれば無料で閲覧できます。
今から会員になっても¥2,000弱の書籍が月980円(初月無料)で読めるため、この本をお読みになりたい場合はKindleUnlimitedに加入したほうがお得です。
いちばんよくわかるWebデザインの基本きちんと入門
こちらは私のようなWEBデザインを齧る人間に向けた書籍です。ブロガーの方にも役立つと思います。
紙のデザインとはまた異なるWEBの世界において、レイアウト、配色、図版、タイポグラフィといった基本に触れられる良書だと思います。
既にデザインに触れているというよりは、「ようやくHTMLやCSSをいじれるようになってきたけど、どういう方針でデザインすればいいのやら……」といった方におすすめです。
但し飽くまで「デザイン」に特化した内容なので、「これを表現するためにはどうCSSを使うか?」などということまでは深く掘り下げられませんのでご注意を。
タイポグラフィの基本ルール
タイポグラフィ(フォントのデザインや配列、字詰やフォント自体の選択など、「文字」に関わるデザイン全般)に特化した内容です。
タイポグラフィの基礎を詳しく解説された良書です。
表紙、見出し、本文など、我々が「文字」で伝える場面は多々あり、この書籍から学べる基礎知識はまさに「一生枯れない」ものとなると思います。
※フォントについてはこちらも
https://obake.cc/entry/2018/06/16/205126obake.cc
同人誌やイラストの美しいデザイン100
「同人誌~」とありますが、特に雑誌や小説、マンガのような、「イラスト+文字」のレイアウトの際に非常に役に立つ書籍。
具体的な例が様々なパターンで載っているため、手持ちのイラストと近い構図を見つけ、似せて配置するだけでも「それっぽく」仕上がります。
ラノベのデザイン
70以上の有名ライトノベル作品の表紙を紹介。
どんな工夫やアイデアをカバーデザインに盛り込んでいるのかポイントを解説しています。
また、ロゴの誕生秘話など裏話的なものも豊富にあり、ラノベ好きなら読むだけでも楽しいと思います。
番外編
こちらは私が趣味(?)でよく拝見しているサイト様なのですが、「この装丁がすごい!~漫画装丁大賞~」と銘打って現在まで1000冊以上にも及ぶ優れた表紙デザインのマンガをピックアップし紹介されています。
他にもコミックの通巻デザインについてや表紙・構成要素での分類などデザインに関する記事が多くあり、眺めているだけでも楽しいし勉強になります。
ちなみに著者のKT.様は書籍も出しており、コミックデザインのカタログとして大いに役立つと思います。
非デザイナー向けのデザイン教本 まとめ
「非デザイナー」とひとことで言っても、私のように止むに止まれず学ぶ必要のある人ばかりでは無いと思います。
しかしたとえば、パワーポイント資料のタイトル文字やクリップアートの配置など、ちょっとした場面でデザインの基礎を知っていることによって「差が付く」場面は日常の中に溢れていると思います。
基本に忠実に要素を配置するだけで、不思議と「それっぽい」仕上がりになるから面白いです。
もちろん「常に基本を守れ!」なんて上からものを言うつもりは毛頭ありませんが、基本を知っていてあえて崩すのと、なんの指標もなく適当に作るのとでは、デザインという意味において仕上がりも手応えも雲泥のものになるのではないでしょうか。
日々の生活にちょっとした彩り、センスを加えるため、ご興味があればぜひぜひ挑戦してみて下さいね。私も精進します~。