シチュー戦争 前日譚
発端は我が家。
結婚してから数ヶ月経ったある日、妻が言った。
「今日はシチューだよ」
私は「シチュー」が大好きだ。
邪道と言われようとご飯と一緒に放り込むと、口の中に広がる肉と野菜の旨み。
私の中では、ハヤシライスの亜種のような認識でいる。
しかし、出された料理に愕然とした。
パンと、いやパンはまだいい。自分で勝手にご飯を用意すればいいだけだ。
だが、だがしかし、メインディッシュの「シチュー」は……
ホワイトシチューだったのだ……!
実は私、生クリームやホワイトソースが食べられない人間である。いや無理やり嚥下することはできるが、無理して食べると100%リバースするから事実上「食べられない」と言って差し支えないと思う。
事前に伝えていなかった私が悪いのはもちろん分かっている。
しかし、「シチュー」と言われ、「ホワイトシチュー」が出てくるとは思わなかったのだ。
実家では「シチュー」といえば「ビーフシチュー」のことだったから。
説明の仕方が悪かったのか、折角作った料理をやむを得ぬとはいえ私が食べられなかったからか、結局その日は喧嘩のようになってしまった。
それから数年が経っているが、我が家では今も「シチュー」が食卓を飾ることはない……。
シチュー戦争の勃発である
そんな出来事をふと思い出した私は、今こそ民意を問うべきだと立ち上がった。
そう、私には幸い18,000人を超えるフォロワーの皆様がいる。
今こそ社会に! 「シチューといえば!?」を問うのだ!!
その結果がこれだ(結果が見れない人は投票してみてね!)。
嫁と喧嘩になったんですが、ただ「シチュー」と聞いて思い浮かぶのはどっちですか?!
— ニルス@雑記ブログ (@nils00000) 2018年11月8日
ふぇえぇえ..........
え、マジ……?
思わず白目を剥いてしまった。まだ現実を受け止めきれない。何この圧倒的な差。
さらにホワイト派から死体蹴りを受ける始末……
メイド喫茶でホワイトシチュー出てきたら頼んだものとは違うやんけと怒りながら枕を涙で濡らすの?
— クリプタック・Ð・悪役 (@myjob_memo) 2018年11月8日
ホワイト(にっこり)
— 訳のわからん場末しましまギャンブラーのふーみん(偏差値43の高卒ゆとりBlockchainJC17) (@money43net) 2018年11月8日
— ぺんぎん元帥 (@P0jE9Eoi9e2LBAV) 2018年11月8日
ビーフ派よ!立ち上がれ!!
だが、この現実を見せられても私はまだ「おかしい、この世界は間違っている」という思いが燻っている。
そんな気持ちを見事に言葉にしてくれたリプライを紹介しよう。
白いシチューはクリームシチューという名がある。では赤いシチューはなんと呼ぶ?
— トシ君です。#402 (@cryptosshi) 2018年11月8日
貴様らは紅茶と聞いてミルクティーを想像するのか!!
そうだ。
では赤いシチューはなんと呼ぶ?
ホワイトシチューは「ホワイト」とわざわざ色の名称が頭についているじゃないか。
たしかにそれはビーフシチューも同じだ。頭に「ビーフ」とついている。
だが、「ビーフ」の入っていない、何なら肉の入っていない赤いシチューはなんと呼ぶ?
「レッドシチュー」や「ブラウンシチュー」と言うだろうか!? 言わないッ!!
肉が入っていないからといって、「カレー」が別の名称に変わるだろうか?
否!! カレーはカレーである!!
同様に、赤い「シチュー」も「シチュー」なのだッッ!!
なお現実は
……などと息巻いてもこの圧倒的な差は厳しい。認めざるを得ない。
記事執筆時点で900票近くが入っているが、白:赤の差は9:1。
統計的に有意なサンプル数は最低でも400というのをどこかで見たことがある気がするので、その2倍以上の票数があるこのアンケートはそれなりに信頼性のあるデータとなっているんじゃないかと思う。
少なくともこの時点では「世間では、"シチュー"と言えば白いやつのこと」という認識が蔓延しているのだ……。
だが私は諦めない……いつの日かこの結果をひっくり返すことを夢見て、草の根的な啓蒙活動を続けていきたいと思う……。
世間では「うま煮」が人気だが、読者諸兄はシチューの、ビーフシチューのことも気にかけてくれ。
なお記事公開時点(2018/11/8/14時前後)でまだアンケートの期日は残っているので、「我こそは」というビーフ派の皆さんは奇跡の大逆転に協力してほしい。
追記
最終的に1,582票もの得票数を得ることができました! ご協力いただいた皆様ありがとうございました!!
ではさらばだ……。
※なお私の実家で「シチュー」がビーフシチューを指していたのは私がホワイトシチューを食べられないことが原因の一端な気もしないでもないがきっと気のせいだろう……