AIによる自動彩色サービスの進化がすごい
AIが線画の顔部分、髪、服などを自動で判別して色をつけるっていうWEBサービスやツールって結構前からあったんですが、少し前までは判定の精度にかなり難があり、「面白いけど正直まだまだ実用性はないな」という印象でした。
しかしここ最近自動彩色はめざましい進化を遂げており、仕上がりのクオリティも驚くほど高くなっています。
自動彩色WEBサービス「Style2Paints」を使ってみた
まあ御託はいいから実際にやってみましょう。
元の線画はこれです。
(お恥ずかしいですが検証のため、私が書いたのを使ってみます。)
この線画を自動彩色ツール(WEBサービス)「Style2Paints」を使って彩色してみましょう。
https://s2p.moe/s2p.moe
※推奨ブラウザはMicrosoft Edge/Chrome。FireFoxは非推奨となっています。
ヘルプを見ながら彩色、微調整を行うと……
はいドーン!
すごくないですか!?!?
私、イラストに関しては全くのド素人です。
何とかモノクロで上半身が描けるくらいで、彩色はペイントのペンキツールで線に囲まれた範囲をベタ塗りするくらいしかできません。
それがなんというか、それっぽく塗れてませんか?
イラストを描いてみようかな、と思って挫折した人ほど、「彩色」の難しさを身をもって知っていると思います。
それがここまで手軽に行えるなんて正直度肝を抜かれました。
さらに、このstyle2paintsというツール、適用された効果別に自動的に作成された画像を別々に保存できます。
Photoshopを始めとした「レイヤー」を扱える画像編集ソフトを使って、オーバーレイや乗算で合成すれば、タッチの調整や影などもかなり高い自由度でいじくれます。
なお透過処理などを全く行っていないのですが、読み込んだ段階で勝手に線画のみ抽出してくれます。
アナログ写真の線画抽出ツールとしても使えそうです。
自動彩色WEBサービス「PaintsChainer」を使ってみた
次に国産(?)の自動彩色ツール「PaintsChainer」を使ってみます。
同じように先程の線画を読み込ませ、仕上がりのタッチが異なる三種類のAI「たんぽぽ」「さつき」「かんな」から一人を選びます。
それぞれの仕上がりはこんな感じです。
弱点としてはデフォの状態でポチポチするだけでは色が指定できないことですね。
ただ彩色と線画の補助は自力で行うことが可能ですので、こちらで調整すればある程度コントロールすることができます。
軽快に動作する点や手軽さではこちらに軍配が上がりますが、光源まで扱える細かい設定や、線画抽出機能などを考慮すると「Style2Paints」が優れているように感じます。
あとは元の線画によって相性もあるかもしれないので、どちらも使ってみるのが良いかと思います。
自動彩色ツール まとめ
というわけで自動彩色ツールの記事でした。
いやはやすごい時代になりましたねえ……。
プロはもちろん、アマチュアでも日頃からイラストを描いている方の彩色と比べたらまだまだなのだと思います。
しかし例えば私のように「なんとか線画までは描けるけれど、塗りは全く手も足も出ない……」という人が、自分のイラストを彩色してSNSアイコンに使う……なんて用途にはピッタリではないでしょうか。
またMakeGirlsMoeやCrypkoといった、AIによる美少女イラストの自動生成サービスもここ数年で急激にクオリティが上がっています。
crypko.ai
2年ほど前にはアナログラフから綺麗で自然な線画抽出をする技術も開発されていました。
gigazine.net
もしかすると、あと数年もすれば自動彩色サービスのクオリティも更に跳ね上がっているかもしれませんね……。
楽しみな半面、なんだか末恐ろしい気持ちにもなりますね。
というわけで今回はこの辺で。ではでは。