ゴーストインザヘッド

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漫画「名探偵マーニー」の魅力|一気読み必須!

名探偵マーニー

 サンデーは「名探偵コナン」、マガジンは「金田一少年の事件簿」、ガンガンが「スパイラル」、ジャンプがえーと……あ、「ネウロ」。

 このように、少年漫画各誌にはそれぞれ代表的な「推理マンガ」、「探偵マンガ」作品があります。
 そしてチャンピオンの誇る学園探偵マンガの名作こそ「名探偵マーニー」なのです!
 

 

『名探偵マーニー』とは?

『名探偵マーニー』は、『週刊少年チャンピオン』にて2012年から2014年まで連載していた作品です。
 

 
 
作者は、知っている人は知っている怪作『フランケン・ふらん』の木々津克久
 
 
マーニー」と呼ばれるボサボサ髪の女子高生・真音(かわいい)が、学園の内外から持ちかけられる依頼を日当五千円+実費で請け負い解決していく、というストーリーのミステリー漫画です。

 現代の市街地を舞台に、マーニーが難事件を次々と解決していく姿を描いています。彼女の洞察力は驚異的で、複雑な事件も解決へ導きます。題材には人間関係や社会問題も含まれ、読み手を考えさせられる要素が魅力です。

 いっぽうでマーニー自身は、型破りな性格で、ずぼらでマイペース、そしてちょっとおバカ。 そんなマーニーが事件に挑む姿は、コミカルで魅力あふれています。

 大部分の話が一話完結になっていて、一度登場したキャラクターが再び登場するなど、連作短編形式でサクサク読めます。

 一話一話が週間連載一回分のページ数のため、あまり物語を掘り下げることはなく、どちらかというと淡々と進みます。
事件も謎の種明かしまででその後どうなったかはご想像にお任せします、というような展開も少なくなく、海外ハードボイルド短編のようなドライさも感じます。
 最初から最後まで説明して貰えないと満足できない方はやや消化不良感を覚えるかもしれません。
 

作品の特徴

 本作の最大の特徴として、主人公でありヒロインでもあるマーニーがかわいいことが挙げられます(大真面目な顔)。

 恋愛に疎いマーニーが、「進んだ」同級生たちに赤面する様子は思わずにやにやしてしまいます。「あっ…赤ちゃんができたかもしれない…」は作中屈指の名台詞です。

 表紙よりも作中のふとしたコマの方がかわいい(個人の感想です)ので、ぜひ読んで確認してほしいところです。
 カラーイラストはアナログチックな塗りが特徴的ですが、本文のモノクロになると絵柄のクセはそんなに感じないと思います。
 
 また本作はいわゆる「日常の謎」が中心で、殺人事件はほとんどありません。失せ物探しやストーカー、盗撮事件などの解決を図っていきます。
 
 この木々津克久という作者、エログロやエグ目のエピソードに定評のある作家なのですが、今作は少年誌ということもありかなり控え目です(無いとは言えない)。木々津克久作品の入り口としてもおすすめできます。
 

名探偵マーニーの登場人物

マーニー
 女子高生探偵。本名は「真音(まりおん)」。苗字は出てきません。父親の探偵業を手伝いながら、自分も学校内など周囲の人から依頼を受け、探偵として活動しています。
 謎解きの時は頭をかきむしり、周囲の呼びかけに反応しないほど集中。探偵としては優秀ですが成績には生かされず。決めゼリフは敬礼ポーズで「マーニーにおまかせを」。

ロイド
 マーニーの父。元刑事の探偵で、自宅兼探偵事務所「ロイド・インベスティゲーション」を経営。妻(マーニーの母)とは別居中。

白鳥 文那
 マーニーのお得意様となるセレブなお嬢様。マーニーの通う学校の生徒会長を務めています。
 学業の振るわない者には厳しい目を向ける反面、後輩の世話焼きなど面倒見が良いところも。

若島津 ゆりか
 マーニーのクラスメイトで幼馴染。彼女からの依頼でエピソードが始まることも多いです(なお、支払いは滞っている模様)。
 明るく快活な性格な反面、少々調子に乗りやすいところも。ある依頼では秘めた性癖が開花し……?

メカニック
 劇場型犯罪者。ラスボスだけどわりと早いうちから登場。宿敵といったほうがいいかも。銭形警部に対するルパン。幼いころのマーニーを誘拐したことがあります。
 

まとめ

というわけで『名探偵マーニー』のご紹介でした。
先に書いたように連作短編形式なので、電車移動時などスキマ時間にサクサク読める点が魅力です。あとマーニーがかわいい。
 謎解きと人間ドラマの絶妙なバランス、型破りな主人公、読みやすくテンポの良いストーリーなど、様々な魅力を持つ作品です。 幅広い層に楽しめる作品なので、ぜひ一度読んでみてください。
 

また上で少し触れましたが、『フランケン・ふらん』をはじめ、『兄妹 少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿』、『ヘレンesp』など、木々津克久作品は全部おすすめです。

ややクセのある作風で万人受けはしないかもしれませんが、ハマる人はハマる作家なので、気になったらぜひぜひ読んでみてくださいね~!