世界の秘密結社10選
「秘密結社」……いい響きですね。リアル中学生の皆さんはもちろん、いつまでも中学二年生の心を忘れない素敵な大人な皆さんも「秘密結社」という言葉には心くすぐられるのではないでしょうか。
秘密結社と聞いてまず思い浮かぶのが「フリーメイソン」あるいは「イルミナティ」じゃないかと思います。「黄金の夜明け団」あたりを思い浮かべる方もいるかもしれませんね。
しかし世界中には、有名なものもそうでないものも含め数多くの秘密結社が存在します！
そこで今回は、秘密結社をリストアップしてみたいと思います。
みんなはいくつ知っていたかな！？ 最後にお兄さんと答え合わせしよう！
秘密結社とは
一覧に入る前にまず「秘密結社とは？」ということについて。
例によってWikipedia先生のお力を借りましょう。
秘密結社とは、結社の存在そのものが構成員により秘匿される、又は、結社の存在は公になっていても、その構成員であることが、組織や構成員自身の許諾によらないで、第三者等により公開されることが禁じられている組織、あるいは、結社の活動目的や活動内容を構成員以外の第三者等に公開することが禁じられている組織などが秘密結社であると指摘される。フリーメイソンは、存在は元より、連絡先や支部などが公開されている。秘密結社の明確な定義は存在しない。
秘密結社 - Wikipedia より抜粋
だいぶフワッとした説明に加えて「明確な定義は存在しない」ときましたか。
もう「なんかよくわからないアヤシイ団体」について「君が秘密結社だと思ったらそいつらは秘密結社だ！」ってことで良いんじゃないでしょうか。
なお秘密結社は政治的思想がベースの「政治的秘密結社」と、宗教の教義ベースの「宗教的秘密結社」の二通りに大別されますが、どちらの特性も兼ね備えていたり、どちらにも当てはまらない団体もあります。
これらを踏まえた上、世界の秘密結社をみてみましょう。
フリーメイソン（イルミナティ／サンヘドリン）
あの高須クリニックの高須院長も会員であることで有名な巨大組織・フリーメイソン。
起源は定かではありませんが16世紀には存在していたと言われる組織です。
古くから存在する大きな組織であり、大小様々な他の秘密結社が属していたり、関わり合いがあると言われています（「薔薇十字団（ローゼンクロイツァー）」とか）。
現存している組織であり、各国の支部まで公開されており、全然「秘密」という感じはしませんが、しかし何をやっているかまでは知らない方も多いでしょう。それもそのはず具体的な活動内容は非公開です。
なお陰謀論に大人気なイルミナティ、サンヘドリン（奥の院）はフリーメイソンの上位組織と言われているので同じ項目にまとめました。
黄金の夜明け団（The Hermetic Order of the Golden Dawn）
こちらも陰謀論者に大人気の団体です。
1888年、ウィリアム・ウィン・ウェストコット、マグレガー・メイザース、ウィリアム・ロバート・ウッドマンの3人によって発足した（のち3結社に分裂）。
「生命の樹(セフィロト)」を教義の習熟具合になぞらえ、上位に位階に進むほど階級も上がるというシステム。
あのアレイスター・クロウリーも在籍していた団体です。なおアレイスター・クロウリーが設立したと思われがちですが彼は中途入団、中途脱退者です。
クー・クラックス・クラン（KKK）
「きっときっと楓ちゃん」ではありません。
これも有名ですね。私の頃は世界史の教科書に出てきた気がするんですが今はどうなんでしょう。
「白人至上主義」を謳い、黒人やアジア人などの他人種に反対するデモから暴力まで行った過激組織です。
消滅、再発足を繰り返しており、2018年現在も全盛期には遠く及ばぬものの分派が現存する組織です。
テンプル騎士団
こちらもコアな方の間では非常に有名ですね。日本語では「聖堂騎士団」などと訳されます。
十字軍の活動以降、エルサレムへの巡礼者を保護する名目で設立されたこの団体ですが、戦功による数々の特権と銀行の原型のような財務機関として発達したことにより、莫大な資産と広大な土地を保有するようになります。
しかし13世紀に入り、その財産に目をつけた当時の王・フィリップ4世により異端審問にかけられ、騎士団は壊滅します。
非常に謎や伝説の多い騎士団で、キリストが架刑に処された十字架など、多くの聖遺物を発見したと言われています。
カルボナリ
カルボナリは「炭焼き人」という意味です。
19世紀にイギリスとフランスで発足した革命的秘密結社。
立憲自由主義（constitutional liberalism）を標榜し、各地で武装蜂起を企てます。
一時は数十万人という人員を抱え、フランス7月革命の成功など王権にも対抗しうる一大勢力として台頭しましたが、オーストリア軍の介入などにより鎮圧、解体されました。
しかしその思想はジュゼッペ・マッツィーニなどに受け継がれ、のちのイタリア王国建国へと繋がっていきます。
シオン修道会
世界中で大ベストセラーとなった『ダ・ヴィンチ・コード』に登場したことで一躍有名となった、フランスで発足した秘密結社です。
王族の家系や意味深な詩が載った『アンリ・ロビノーの秘密文書（ Dossiers Secrets d'Henri Lobineau）』という断片的で謎めいた文書が残されていますが、実はこれ、最後の総長を自称していたピエール・プランタールという男が捏造したものだと裁判官の尋問により告白しました……。
プルス・ウルトラ（Plus Ultra）
映画『トゥモローランド』の題材となった秘密結社。
「プルス・ウルトラ」とはラテン語で「もっと先へ」「更なる前進」を意味する言葉で、メンバーにはあのエジソンや、都市伝説マニアのみなさんが大好きなニコラ・テスラ、SF作家ジュール・ヴェルヌらが名を連ねていると言います。
目的はメンバーの知識、技術により「未来を創造する」こと。実在は確認されていない都市伝説的な組織です。
ヴリル協会（Vril Society）
リットンの小説『来るべき種族』に触発され、1918年にドイツで設立されたオカルト結社です。
「ヴリル」とは宇宙のあらゆる場所に存在する「気」のようなエネルギーを利用するために考案された装置のこと。
疑似科学的な研究機関としての側面はあるものの、化石燃料に依らないエネルギーの研究など、その成果は一定の注目を集めていました。
ナチス（ナチズム）のルーツとして度々取り上げられますが、明確な関連性を示す根拠となるものは未だ見つかっていません。
フィリキ・エテリア（Φιλική Εταιρεία）
オスマン・トルコ帝国統治下の19世紀ギリシャで発足した秘密組織。
トルコの支配を打ち破り、ギリシャ人による国家設立を目標に活動しました。
この組織の武装蜂起が契機となり、1821年の「ギリシャ独立戦争」がおこります。
期待していたロシアからの支援が得られず、また列強国も動かなかったため、フィリキ・エテリアはオスマントルコ軍により壊滅。
しかしギリシャ全土に広がった反乱はフィリキ・エテリア鎮圧後も継続し、列強三国（イギリス、フランス、ロシア）が介入したことにより遂にギリシャは名目上の独立を勝ち取ります（ただ経済的中心地が領土に含まれていなかったこと、事実上列強の支配下にあったこと、繰り返す内戦など数多くの問題は孕んでいました）。
スカル・アンド・ボーンズ
もうね、秘密結社に惹かれる諸兄はエンブレムを見た時点で「好き～～～っ」てなりますよね？
スカル＆ボーンズは1832年、アメリカの名門イェール大学にて学生結社として発足しました。
物騒なエンブレムに反して、その活動内容は「構成員同士が協力し合いアメリカで経済的・社会的に成功すること」です。
「棺桶に入り、初体験を告白する」「入会時にドクロと322という数字が書かれた黒い封筒が送られる」などと言われていますが、エンブレムがドクロである理由は不明です。ただカッコいいからの可能性が高いです。
「新入生から15名だけが選出」されることだけが判明しており、具体的な活動内容は不明。しかしあのジョージ・W・ブッシュ元アメリカ大統領もスカル＆ボーンズの元メンバーだったそうです。
【番外編】ゾルタクスゼイアン（Zoltaxian）
iOSのアシスタント機能「Siri」に特定の質問をすると稀に回答に含まれる謎の組織、或いは惑星のこと。
一例を紹介します。
そうですね...しかるべきときが来たら、お教えしましょう。
冗談です！ もちろんただのフィクションですよ。
意味深な発言をしたのち、取り繕うように冗談めかしています。
架空の惑星だと答えたり、「自分の知り合いの友人のお母さんの弟のペットの名前」だと言ったり、支離滅裂でその実態は不明です。
また、「Grafalian（グラファリアン）」という言葉もゾルタクスゼイアン同様、要領を得ない回答に含まれる語句として知られています。
「ゾルタクスゼイアン」あるいは「グラファリアン」が何らかのキーワードになっているのか、そこは、或いは彼らはどのような存在なのか。
現在のところその答えは謎に包まれています……。
まとめ
というわけで世界の秘密結社のご紹介でした！ 全部知っていたキミは相当なマニアですねっ！！
なお10選（＋α）という都合上、比較的メジャーなラインナップだったと思います。
秘密結社なのにメジャーとはこれいかにって感じですが……。
もちろん、世界には秘密結社が他にも沢山ありますので、気になった方はWikipedia先生などを入り口に色々調べてみると楽しいと思います。ドイツ人秘密結社大好きすぎだろとか面白いことが色々わかると思うよ！
ではでは。
