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巣くうもの(3) スレ208で、井戸の底のミニハウスと学生時代の女友達Bに住み着いてるモノの ・「みえるひと」な女友達Aの言では、Bの身体を出入りしている何か 何でも、Aが、もう1人学生時代の友人(Fとします)に誘われて、 Aによると、Bは郊外のやや長閑なところに住んでいて、喜んで迎えてくれたそうです。 そして結論から言って、やっぱり「何か」はBの中に居たそうです。 90: 前々スレ128 2009/04/08(水) 23:47:30 ID:nAJ5XbKe0 「街が邪念にまみれてるみたいで怖かった。1人だったら引き返してたと思う。でもFに それで急いでB宅に着くと、その中には相変わらず何も近寄れないらしく、 「B夫もBの赤ちゃんも普通だったよ。ただ、そっち系について物凄く感受性がない人だった。 ……守護霊いないって、大丈夫なんだろうか。 91: 前々スレ128 2009/04/08(水) 23:48:24 ID:nAJ5XbKe0 そこそこ新しく、立地も良く広々として立派な部屋だったので 「不動産屋さんも案内してくれたけどあんまり勧めて来なかったしね~。 のほほんと笑いながらBは言ったそうでした。 「でも結局、そういうのって話ばっかだよね。うち、もう半年住んでるけど、 ……Fは「そうだよね」と頷いたそうですが、Aは顔が引きつるのをこらえるのが 92: 前々スレ128 2009/04/08(水) 23:50:14 ID:nAJ5XbKe0 「町中のゴキブリとかムカデとかスズメバチとかを全部集め続けてきた害虫で一杯の だそうでした。そしてAは、こうも言っていました。 Aの言では、B夫とBの子供は大丈夫だろうということでした。 ……問題は、おそらく付近に住んでいる人だろう、と…… 120: 本当にあった怖い名無し 2009/04/09(木) 12:13:01 ID:zj7pDkdB0 123: 本当にあった怖い名無し 2009/04/09(木) 17:33:59 ID:RQJ+3K/a0 93: 本当にあった怖い名無し 2009/04/08(水) 23:56:52 ID:E0m5NRDS0 94: 本当にあった怖い名無し 2009/04/08(水) 23:58:29 ID:K9QklaRI0 164: 前々スレ128 2009/04/10(金) 22:10:05 ID:/HAb2av10 俺も何かスッキリしなくて、吐き出したかったんだ。 ただ、何も見えないのに危険は自動的に防がれるBは羨ましくないか、と 「絶対に、思わない。あんなモノに身体の中に住みつかれて自分で気づいてない、 とのことです。 165: 前々スレ128 2009/04/10(金) 22:11:30 ID:/HAb2av10 「違和感については説明し難いけど、解りやすく言うとね。 ……本当に何なんだろうか? 166: 本当にあった怖い名無し 2009/04/10(金) 22:27:11 ID:TnuH3bJgO
話を書いたものです。
また続きの話が、しかも今度は新しく舞い込んで来ました。
以下、前スレと同じく状況説明(前スレのコピペで失礼)。
普通の霊と違うものがいる(寄生虫?居候?みたいな状態らしい)。
・B本人は気づいてないが、霊的なものは大抵それを避けるから、Bは心霊体験できない。
・とりあえず当時のAが知る限り、ソレはBを守っていた。
・ でもAが感じる気配では、とても善意の守護ではない。っていうか悪い感じらしい。
・ 強力な霊とBのナニかが戦うときにはB当人は爆睡するっぽい←Aの推測
二人でB宅を訪問してきたそうです。
「何か」が今もいるのか、そして何よりBの子供は普通なのかどうかが知りたかったと。
最も帰ってきた後の話を聞くと、
「……行くんじゃなかった……」と言ってましたが。
休日だったので、B夫と子供も居て挨拶したと言っていました。
……しかも、A曰く「育ってた」と。
大きくなってたと言うか強くなってたと言うか、ハッキリしてきてたと言うか。
「やっぱり形とか顔とか、そういう輪郭は見えないんだけどね。
霧だとしたら『濃くなってた』、人影だとしたら『立体的になってた』って感じで。
気配も強くなってて、撒き散らす匂いっていうか放射能みたいなものが増えてた感じで、
正直ぞっとした」
また、AとFが最寄り駅に降りたときから、街そのものが酷く嫌な感じが漂ってたそうです。
「みえるひと」でないFさえも落ち着かない様子で、
「……何だか変わった感じするとこだね。子供が多いわりに静かだからかな?
少し早いけど、お店入るよりBの家いかない?」
と言うほどだったと。
Aは、Bの家に向かう間の短い道すがらに、霊的に酷く悪い状態のものを驚くほど大量に
見たそうです。
酷い死に方をして浮かばれないんだ、と一目で判るのとか、性質の良くない動物霊とかが
もうウヨウヨしていたと。
正味の霊だけじゃなく怨念じみた空気の塊?みたいなものとか、物凄く古そうな嫌な気配とか、
得体の知れないモノが寄って来たりして、本気で怖かったそうです。
霊の話とかして変だと思われたくなかったし、もう後ろに憑いてきちゃってるのも
居たみたいだったから。Bの家に行けば何とかなる、と思って、そのまま行った」
B宅内はBの背負ってる『何か』の気配が充満してる他は綺麗なもので、
むしろホッとしたそうです。
元からいいものも悪いものも全然感じなくて、だからどっちの影響も受けなくて、
一生『こっち』の現実の世界だけと関わって生きる人が、たまに居るんだよね。
Bと一緒に暮らすなら、そうでないとダメだと思う。B夫も赤ちゃんも、守護霊が
見えなかったから。守護霊もあの家に居られなくて、いなくなったんじゃないのかな」
2人がBと居ないときは守護霊が戻って来てるのか、とAに訊いてみましたが、
そこは解らんとのことでした。
何はともあれ、久しぶりに会ったんで互いに近況報告したら、
Bの趣味、と言うか怪談好きも健在だったそうです。
Fが誉めると、何とB宅は、札付きの瑕疵物件だったらしく……
結構な頻度で住人が変わるせいで、大して古くもないのにB一家は10何番目かの
住人だそうでした。中で事故や自殺が複数あり、他にも不幸があって出て行った住人が
いたりして評判の部屋になってしまっていたため、家賃は破格の安値だったとか。
近所の人も知ってて、『本当に大丈夫?あのね、何かあったら
無理に我慢しないで引越した方がいいよ。こんな話して悪いんだけど、その部屋、
色んなことがありすぎるから……気をつけてね』って心配されちゃったよ。
でも、この人(B夫)そういうの全然気にしないし、私はむしろ幽霊いるなら
見てみたいし~」
全然なにもないよ。近所でも事故とか結構あるし、踏み切りではねられちゃった
子供もいたし、気をつけなきゃ危ないのは同じなんだよね。偶然この部屋の
人に集中したから、呪いの部屋にされちゃったんだろうね」
やっとだった、と言っていました。
A曰く。
おそらくその部屋は、本物の『呪いの部屋』だったんだと言う事でした。
何かのきっかけで悪いものの溜まり場になってしまう場所、というのが
あるんだそうです。
霊的な位置関係とか、近くに沼や海があるとか、その方向とか色々な
ことのせいで、悪いものを吸い寄せて溜め込んでしまうポイントが
できてしまうことがある、と。
「それが建物の中で気密性の高い部屋だったりすると、よけいに溜まったものが
出てかなくなるの。そこに悪いものが溜まるから他の場所が綺麗でいられる、
ってこともあるから。……そこにBが住み始めたんだよね、いきなり」
それは、つまり。
Aの表現したところでは、
小屋の真ん中で、不意に特大のバルサンをたきまくったようなもの」
「Bのことが嫌いなんじゃないけど、2度とBの家にもあの辺りにも行かないと思う。
……もっと散らばったりして落ち着いた状態になるまで、何年もかかりそうな
様子だった」
一緒に暮らしている限り、Bの「何か」の気配が色濃く染み付き続けるから、
大概のものは避けていくし、そもそも霊的なものに害を受け難い性質だから、と。
現に、帰りにB夫が外出のついでに駅まで送ってくれた時には、道にたむろしてる悪いものは
むしろ避けていたそうで。
何か、後味の悪い話になってしまいました。
>>92
乙
B伝説楽しかった
>>92
乙面白かったよ、しかし、なんだろ祟り神みたいな荒魂みたいな物かな
それか、天部系の鬼神みたいな話だな。
ほほぅ・・・
でかくなったな小僧
読んでくれた人、どうも。
後味悪くてすまん。
多分、Aもそうだと思う。
Aは「みえるひと」だけど、だからって漫画に出てくる
スーパー霊能者みたいなことはできないんだと言ってました。
絶対に勝てない、何もできないと解ってるものには関わらないようにしてる、
いちいち手を出してたら今まで生きのびてない、ともらしたのを
聞いた記憶があります。
重ねて尋ねた時には、重そうにハッキリと首を横に振ってました。
なんて死んでも嫌。上手く説明できないけど、結果として助けて貰ったことが
あっても、アレは感覚が受け付けない」
普通の霊と何が違うのか、との質問に対する答えは、
「情念がない」でした。
霊ってある意味で心が剥き出しで存在してるようなものだから、
人でも動物でも、必ず何か色、っていうか想いが見えるんだよ。
『生きたい』とか『苦しい』とか、シンプルなのでも。
その情念に基づいて、こっちの世界で祟ったり守ったりするんだから。
でもBのアレは、それが見えない。何か意思があって能動的に動いてる
のは解るんだけど、その源になる想いが一貫して全く無い。
Bの中から出てくる時も、Bの中に戻ってく時も、井戸から出てきたモノと
ぶつかってた時でさえ、全くなかった。
霊的なものとしては、絶対にありえないことなんだよ」
前に、神様が最悪な状態になったモノとわたりあえたって言ってたから、同じような、神様か、もしくは死神みたいなモノなのかもね。
「巣食うもの」感想・解説
「巣食うもの」は、語り手の女友達Bに取り憑いた……巣食ったモノの周りで巻き起こる怪異譚です。
Bに取り憑いた異常に強力なナニカは、普通であれば遭遇したらまず助からないレベルの悪霊も一蹴。ホラーなのに謎の爽快感があるストーリーです。
巣食うものが結果的にBと周囲を"救うもの"になっているという言葉遊びが思い浮かびます。
最も、Bに巣食うナニカは決して善性のモノではないので、二次被害が出ることもあるのですが。
某有名な漫画作品も本作の影響を受けているように感じます。
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